第49回論文賞[オリジナル部門] 推薦候補論文リスト (*:昨年度推薦)
No | 推薦 件数 | 題目 | 著者 | 巻-号-頁 (参考文献数) | 推薦理由 |
O-1 | 1 | 光技術者育成に関する現状考察 | 藤本 靖 (千葉工業大学) | 50-5-259 | 近年、光技術者の若手育成が上手くいっていな い感覚を多くの場所で感じるため |
O-2 | 1 | Development of 222 nm-UVC Lamps with Long-Term Stability for Disinfection in Occupied Spaces | Hideaki YAGYU, Atsushi IMAMURA, Akihiro KUNO, Shigeki FUJISAWA, Tatsushi IGARASHI (ウシオ電機) | 50-7-394 | UVC帯における人体への影響を定量的に評価す ると共に、研究成果が製品に搭載され社会実装 が実現されている点が評価できる。 |
O-3 | *1 | 端子電圧型自己結合レーザー距離セン サの単一パルス測定に関する研究 | 樋口 悠人, 佐藤 大輝, 岩 田 侑典, 水嶋 大輔, 津田 紀生, 山田 諄 (愛知工業大学) | 50-10- 585 (12) | 今まであまり顧みられていなかった、照射体から LDへの戻り光を自己結合効果として再定義し、そ れを応用することで小型で安価なデバイスとして 応用するのに必要な基本特性が調べられており、 レーザー科学として優れた提案だと感じるため論 文賞として推薦する。 |
O-4 | 2 | 非偏波保持ファイバを使用した 1.55 μm 高安定ノイズライクパルスファイバレー ザーの開発 | 宮﨑 麻琴, 吉田 実, 関口 翔太 (近畿大学,(株)オプト クエスト) | 51-3-176 | 分光分析での応用が期待される広帯域・高繰り返 しパルスレーザーを比較的簡便な装置構成で安 定な動作を実現している。また、数10nsのパルス 幅でありながらサブピコ秒のコヒーレンス時間であ ることから、スペックルフリーの画像計測や微細加 工にも適していると考えられる。さらに、NIR〜MIR 領域での白色光発生も試験しており、新しいタイ プの光源として今後の応用が期待できる。 |
非偏波保持ファイバーを用いて、副屈折率変化 の影響を受けないモード同期パルスファイバー レーザーを開発しており、興味深い。また応用とし てスーパーコンティニューム光の発生を実証して いる。 | |||||
O-5 | 1 | 高強度レーザーパルスによる非線形 Compton 散乱のモンテカルロ法 | 瀬戸 慧大 (極限レーザー 核科学研究所) | 51-5-337 | 本論文は超高強度レーザーと高エネルギー電子 が衝突する際の非線形コンプトン散乱を計算する モンテカルロ法に、散乱光子の変更と角度分布を 得られる新しい計算スキームを提案し、それによる 計算結果が理論モデルをよく再現することを示し た。この成果によって超高強度レーザーを用いる 実験においてより精度のよい予測、解析が行える こととなり、インパクトが大きい。そのため論文賞と して推薦する。 |
O-6 | 4 | 106 J × 10 Hz 出力低温ヘリウムガス冷 却マルチディスク Yb:YAG レーザー増幅 器における熱波面歪みの解析 | 森田 宇亮, 関根 尊史, 村 松 侑輝, 幡野 佑真, 玉置 善紀, 池谷 有貴, 加藤 義 則, 川嶋 利幸 (浜松ホトニ クス株式会社) | 51-9-585 | ディスクレーザーの高出力化において熱波面歪 みの制御は極めて重要である。本研究では100Jx 10Hzクラスのレーザーにおける熱波面歪みに関 する実験・シミュレーションが詳しく論じられてい る。更なる高出力化に向けた今後の見通しも示さ れていることから、本賞に相応しく推薦する。 |
近年高出力化が進む Yb:YAGセラミクスレーザー において、リウム冷却の最適化を行うことにより 100J超え、10Hzで極めて集光特性の良いレー ザー動作をおこなった結果について報告してい る。最終的な成果だけでなく、開発に伴う種々実 験の情報も記載されており、オリジナル論文とし て優秀であると判断出来る。 | |||||
長期的な視点に立った研究開発を私企業研究体 において進めている。高出力レーザーの動作に おいて熱は様々な効果を出力レーザー光に及ぼ す。熱効果がレーザー出力エネルギーに与える 長期的影響を明らかにするとともに、出力レー ザーパルスのビーム品質を決定する増幅器の温 度分布制御を評価し、核融合ドライバーを構成す るレーザーモジュールの実現に目途をつける成 果を挙げた。 | |||||
100 J x 10 Hzの高繰り返し高パルスエネルギー レーザー増幅器の開発に成功している。さらに、 その熱波面歪みを評価すると共に、シミュレーショ ンを併用した熱影響低減ための知見も得ている。 レーザー核融合研究等で将来的に必要とされる kJ級の高繰り返しレーザー実現に向けての基盤 技術を確立しており、論文賞に相応しい成果と評 価される。 | |||||
6 | *1 9 | 計 |
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